さがみはら産業創造センターのヒアリング
((さがみはら産業創造センターの建物外観))
6月議会終了後の7月1日にさがみはら産業創造センターにお伺いしたところ、丁寧な説明をしてくださいました。以下にその概要を整理します。
1.経緯
・1999年に会社設立されたが、その3年前から産学連携の勉強会を行っていた。
メンバーは、創業者や2代目の若手経営者など40歳代が多い青年工業経営研究会
と役所の若手などであった。
・当初は第3セクターを作ろうという話であったが、第3セクターで成功している例
が少ないため、当時の小川市長の決断で公設民営方式で行うことになった。
・出資金は新事業創出促進法に基き地域振興整備公団(現中小企業基盤整備機構)及
び相模原市がほぼ折半で、相模原商工会議所も出資した。その後地元企業や金融機
関も出資して、増資が行われた。
・2000年に1号棟がオープンした。設計はローコストを心掛け、資本金で土地+
建設費をまかなった。
・当初は、市の出向者と銀行の出向者が事務局の構成メンバーであった。ただし社長
は元アルプス技研社長の松井氏が引き受けてくれた。
・2号棟は、1号棟に隣接して、増資資金で2002年にオープンした。
・3号棟は市の土地を安く借地し、建設費4億円で建設し、2011年にオープンし
た。(うち1.5億円は国の支援)
2.人員体制
・1号棟、2号棟がオープンし、経営が安定したので、徐々にプロパー採用を始め
た。
・現在はパートも含め14名の体制で運営している。市の出向職員も現在では転籍し
ている。
3.施設
・1号棟は、ラボ、セミラボ、スモールオフィスなどで構成され、一般的なインキュ
ベーション施設というイメージ。また、3階に公認会計士や税理士、弁護士など専
門的な人材も入居し、他の入居企業との相乗効果を発揮している。
・2号棟は、1号棟よりもやや広いセミラボ、オフィスで構成されている。
・3号棟は技術支援創業期から成長期に移行しつつある「独創的な技術を持つものづ
くり企業」の集積を図るとともに、技術の融合化により新しい技術やサービスの事
業化を推進する目的で建設された。従って研究開発や製品開発に適したラボとオ
フィスで構成されている。なお、3号棟は技術系の3名の女性スタッフで運営され
ている。
4.入居企業
・現在は全体で90~100社が入居している。多摩、八王子など市外企業の入居も
多い。
・入居企業同士の共同研究、共同開発などに関連して、年3回ほどの交流会と年1回
の社長交流会を行っている。徐々に成果は出ている。
・入居企業の全体データとして、平成27年12月1日時点で売上高は約407億
円、雇用は317名である。
5.ロボット産業への取り組み
・さがみはらロボット導入支援センターが2015年9月に1号棟にオープンした。
・ロボットの体験型システムの展示とデモ、自動化コンサルティング、システムイン
テグレーターの育成、ロボットセミナーを行っている。
・このうち今年度、大和市から、自動化コンサルティング、ロボットセミナー(ロ
ボット操作教育の基礎コース、自動化・省人化支援セミナー)を受託している。