地域廻りの途中、千本桜を通りかかり、しばし見とれました。見頃です。
地域廻りの途中、千本桜を通りかかり、しばし見とれました。見頃です。
2条通りは、近隣の事業所等の昼間人口が、帰宅前に飲食する需要に大きく依存して発展してきたものと推測されます。しかしながら事業所が大規模商業施設に置き換わり、2条通りにとってライバルになったことから、飲食、TAIGAなどのスーパー、物販などの店舗に影響が出てきた結果、現在の状況にあると考えられます。
そのため、2条通りは、新たな客層をターゲットとした転換を図る必要があります。具体的には広域の客層を呼び込むための戦略です。
具体的には、
①広域から客を呼び込む魅力的な飲食施設の誘致
②魅力的な歩行者空間の整備及びたまり場スペースの整備
③特色、テーマ性のあるファサード、ストリートファニチャー等の整備
④駐車場と各店舗の連携
などが考えられます。①については、誘致のための仕掛け具体策、②については、周辺交通ネットワークとの関連があり、可能かどうか検証する必要がありますが、片側通行化して、魅力的な歩道整備、③については、具体的なテーマ性、④については、各店舗、各駐車場共通の駐車割引券などが考えられます。
どの対策についてもハードルが高いですが、検討する余地はあると考えます。
私は桜ヶ丘在住ですが、鶴間から南林間に至る2条通りは、大和市内でも大切にしたい商店街です。しかしながら、かつては大いに賑わっていた2条通りが大きなピンチに見舞われています。先日高座協会で根岸英一さんの記念会に出席したついでに、2条通りを南林間から鶴間まで歩きました。
最初に衝撃を受けたことは、南林間の2条通りの入り口角のスーパー生鮮館TAIGAの閉店のお知らせがあったことです。この後の土地利用はどうなるのだろうか。また、TAIGAの駐車場は、マンションになってしまうのだろうか。大いに気になるところです。
想像するに、2条通りは、今はイトーヨーカドーやイオンモールとなっている工場等従業員の帰宅時の飲食利用などで大いに栄えたものと考えます。しかしながら、そのような工場と従業員が消えて、2条通りにはライバルとなる大規模商業施設が形成されてしまいました。
そのような2条通りを再び活性化させることは、難しいと思いますが、活性化のシナリオを描くことはできます。
次回、このシナリオについて考えてみます。
桜ヶ丘地域をすぐには活気あふれる地域とすることはできません。必要なのは将来の活気あふれる桜ヶ丘をイメージし、それに向かって段階を追って努力を積み重ねることです。以下、私の考える桜ヶ丘のまちづくりをお示しします。
ステップ1; 丸子中山茅ケ崎線の拡幅に伴う住民利便性を実現すること
① 桜ヶ丘交差点に平面横断歩道を実現
・拡幅に伴い、歩道橋が架け替えられ、平面横断歩道が無くなる計画です。高齢者、自転車、車椅子などにとって、歩道橋は大きな障害です。歩道橋移設など児童の安全を優先しつつ平面横断歩道実現に取り組みます。
② 接続する市道、私道の利便性確保
③快適な歩道空間実現(電線地中化、街路樹、ベンチなど)
ステップ2;地域をイベントで盛り上げ、知名度と地域イメージを向上させること
・小田急桜ヶ丘朝市を商工会議所の仲間と企画し、大和市内でも有名なイベントとし
て育ちつつあります。
ステップ3;自治会毎の地域課題を解決して、暮らしやすいまちを作ること
・15 自治会が参加する桜ヶ丘まちづくり市民協議会会長として、様々な地域課題解決
に取り組んでいます。
ステップ4;地域ポテンシャルを上げること
・地域を活性化する根源は、経済活動の活性化。その有力な手段は企業誘致を実現し、昼間人口を増やすことです。従業員や企業の消費が地域経済を潤します。
・既に放電精密加工研究所が立地し、第 2 期工事も期待されます。
・鹿島建設の 7ha 以上の用地も地域活性化につながる開発を要望しています。。
ステップ5;夢のある桜ヶ丘のまちづくり計画を実現すること
・小田急線の連続立体が、高架、若しくは地下化に決定します(地下化が望ましいと考えます。)
・その上で、バス乗り入れ可能な駅東口駅前広場整備や、新たな駅周辺開発などに取り組みます。
以上のステップ1からステップ3までは同時並行的に進めてつつありますが、今日も地域の方から、活気のない桜ヶ丘を何とかしてほしいとの声をお聞きしました。
大和市は健康都市から一歩進んで地域活力を高める施策へ方向転換する時期に差し掛かっています。そのためには今後、産業振興とまちづくりに真剣に取り組むべきです。
勿論、日本として重要な子育て環境の改善、教育環境改善にも全力で取り組むべきです。一方で、将来の大和市の活力を生み出す施策も併せて行うべきです。
大和市は住宅都市と言われていますが、人口減少、高齢化の進展を考え合わせると住民税の歳入に大きく依存する大和市の今後の成長性は限られています。一方、産業面では法人市民税は、大和市の類似都市と比較すると住民一人当たりで、0.52(平成27年度時点)の低い水準です。さらに製造業は工業統計調査によると2015年と比較した2020年の減少率は神奈川県下19市の中で最も大きい状況です。
一方、まちづくり面では、花博覧会とその後のテーマパーク構想の瀬谷区、大規模区画整理のセンター地区に大規模誘客施設プロジェクトが発表されたゆめが丘、厚木駅前への市役所移転と再開発、藤沢駅南口再開発、海老名への小田急本社移転など周辺市で魅力的な開発やプロジェクトが進展していますが、大和市ではそのような夢のあるまちづくり計画は見られず、このままでは周辺との競合に負けて埋没してしまう可能性が高いと考えます。そのためには都市計画行政を公共施設整備から、業務、都市機能などマンション以外の民間開発を誘導する方向に転換させる必要があります。そこで、まちづくりの進展が産業活性化につながり、産業活性化がまちづくりのポテンシャルを高める相乗効果に着目し、大和市のまちづくりと産業振興のビジョン検討に貢献します。